答えはNOであるとお気づきでしょう。経営指標の数が重要なのではなくて、必要な経営指標の結果を分析することが重要なのです。ここでは主要経営指標を中心に現役会計士が独自の切り口で各種経営指標をご紹介致します。
| 1・売上高経常利益率 | 1・自己資本比率 |
| 2・総資本経常利益率 | 2・流動比率 |
| 3・自己資本当期純利益率(ROE) | 3・当座比率 |
| 4・インタレスト・カバレッジレシオ | 4・固定長期適合率 |
| 5・債務償還年数 | 5・減価償却率 |
| 6・総資本償却前経常利益率 | 6・手元現金預金比率 |
| 7・借入金月商倍率 | |
| 1・総資本回転率 | 8・預借率 |
| 2・売上債権回転日数 | 9・借入金依存度 |
| 3・棚卸資産回転日数 | 10・売上高支払利息割引料率 |
| 1・一人当たり売上高 | 1・売上高伸び率 |
| 2・一人当り有形固定資産額 | 2・利益伸び率 |
| 3・一人当たり経常利益 |
3・総資本回転率増減 |
| 4・自己資本比率増減 |
1.売上高経常利益率
算式=(経常利益÷売上高)×100
この指標はその名のとおり、売上高に対する経常利益の割合です。会社の稼ぐ力を測るにはぴったりの指標といえるでしょう。売上と利益この両方をアップさせるのが、優秀な経営です。バランスが大切です。
2.総資本経常利益率
算式=(経常利益÷総資産)×100
どれだけの元手でどれだけの利益を出しているのか見る指標。体がいくら大きくても力がなければ意味がありません。
逆に体が小さくてもパワーと知能があれば、体が大きな会社に勝つことができます。
今では世界的に有名となったグーグルは、設立当初は二人でした。
3.自己資本当期純利益率(ROE)
算式=(当期純利益÷自己資本)×100
ROEと言われる有名な指標です。この指標は株主にとって特に重要になります。株主の期待に応えた経営を行っているかを知ることができます。株主がこの企業に出資してよかったと思える経営を行えば、自然とROEは上昇するはずです。
4.インタレスト・カバレッジレシオ
算式=(営業利益+受取利息配当金)÷支払利息割引料
事業利益(営業利益+受取利息配当金)が金融費用の何倍あるかを示すものであり、この倍率が高いほど金融費用の支払能力が高いといえます。
支払利息をどれ位余裕をもって支払えるのかを測る指標であり、金融機関が融資の際に参考にする代表的な指標です。
5.債務償還年数
算式=(短期借入金+長期借入金)÷(営業利益+減価償却実施額)
本業からのキャッシュフロー(営業利益+減価償却費)を全て借入金の返済に回すと仮定して、何年間で借入金を全額返済できるかを示す指標です。数値は小さいほど安全性が高いものです。
安全に借入金の返済が行われるかを測る指標であり、金融機関が融資の際に参考にする指標です。
6.総資本償却前経常利益率
算式=((経常利益+減価償却実施額)÷資産合計)×100
総資本に対する経常的なキャッシュフロー(経常利益+減価償却費)の比率。これは減価償却費が現金支出を伴うものではないという側面に着目して経常利益に減価償却費を加算することで企業のキャッシュフローを簡便的に求める指標です。
1.総資本回転率
算式=売上高÷総資産
この指標は会社の景気を表す指標と言えるでしょう。ラーメン屋さんであれば、30席しかないお店に1日1,000杯のラーメンが売れれば効率よく経営をしていると言えますね。そのラーメン屋さんの席の数を会社の総資産に置き換えて考えてみましょう。無駄な資産はありませんか??会社をスリム化して骨太な経営体質を作ることが大切です。
2.売上債権回転日数
算式=(売上債権÷売上高)×365
簡単に言えば売上債権をきちんと回収できているかを知る指標です。せっかく儲けていても、売掛金が回収されなければそれは水の泡です。また自社のこの指標を適切に分析することは、資金繰りの精度の向上にもつながります。「勘定合って銭足らず」ということにならないよう気をつけましょう。
3.棚卸資産回転日数
算式=(棚卸資産÷売上高)×365
棚卸資産(在庫)が1日当り売上高の何倍あるかを示す、在庫を管理する場合の基本的な数値です。在庫管理は市場の需要と供給を予測して行わなければ、不良在庫や在庫不足による機会損失等の悪影響を招きます。適正在庫の量をしっかりと把握・分析することが重要です。
1.一人当たり売上高
算式=売上高÷期末従業員数
従業員一人当たり売上高は、会社の付加価値を把握するための指標です。いくら素晴らしい製品や素材があっても、それを販売or加工する優秀な社員がいなければ会社は成長しません。何もスーパー社員を雇えというのではなく、計画を持って人材採用を行い、適材適所の人材配置を行うような経営戦略を行うことが経営のパワーアップを図る最も近い方法なのです。
2.一人当り有形固定資産額
算式=有形固定資産合計÷期末従業員数
従業員一人当りの有形固定資産額を示し、労働装備率ともいいます。設備の保有形態(自社保有または賃借など)や外注依存度などの影響が大きく、値の大小については一概に良否は言えませんが、従業員一人当たりどれ位の有形固定資産を保有しているのかを測る指標です。
3.一人当たり経常利益
算式=経常利益÷期末従業員数
一人当たり売上高がいくら高くてもこの指標が低いのでは、経営が効率的に動いているとはいえません。売上を伸ばしながら、コストを削減しなければ優良企業と言われる財務状態にはなりません。
1.自己資本比率
算式=(資本合計÷資産合計)×100
銀行ではこの自己資本比率が8%以上ないと事業を行えないことになっています。つまり自己資本は最終的な会社が危なくなった時でも、当社には十分な資産があるということを示すために重要なものなのです。一般に優良企業と言われる企業は50%以上と言われいますが、小さな会社ではなかなか難しい面もあるため、30%が目標と言えるでしょう。
2.流動比率
算式=流動資産÷流動負債×100
この指標は財布にお金は十分入っているかを知る指標です。友人から1万円の借金があるけれど、財布に10万円のお金と伊勢丹の商品券3万円と宝くじの当たり券が入っていれば、次に友人に会った時にも余裕を持って返済ができるし、友人も安心でしょう。いらない固定資産を整理し、手元に流動性ある資産を充実させれば銀行からの信頼度も急上昇です。
3.当座比率
算式=((現金・預金+受取手形+売掛金)÷流動負債合計)×100
流動負債を当座資産で支払う能力がどの程度あるかを示す指標です。この数値が高いほど短期の支払能力は高いといえます。資金の余裕度を測る上でも有用な指標です。
4.固定長期適合率
(固定資産合計÷(資産合計−流動負債合計))×100
自己資本と固定負債によって固定資産がどの程度賄われているかを示す指標です。この数値が低いほど経営安全性は高いといえます。土地や建物などの固定資産を短期借入金などの流動資産で賄うと金融逼迫時に借換えができないなど資金繰りが不安定になる恐れがあります。
5.減価償却率
算式=(減価償却実施額÷(有形固定資産合計−土地+減価償却実施額))×100
土地を除く有形固定資産について、減価償却がどの程度実施されているかを示す指標です。会社の資産に占める減価償却費の割合を確認し、必要な固定資産のみを保有することを心掛けましょう。
6.手元現金預金比率
算式=(現金・預金÷売上高)×100
売上高に対する現金・預金の比率。短期的な支払能力がどの程度あるかを判断するものです。現金・預金が少なすぎると、たとえ業績が順調であっても一時的に資金が足りなくなる可能性が高くなりますので注意しましょう。
7.借入金月商倍率
算式=(短期借入金+長期借入金)÷(売上高÷12)
借入金総額が月商の何倍あるかを示す。この数値が小さいほど経営安全性は高く、借入れに頼らない経営を行っているといえます。
8.預借率
算式=(現金・預金÷(短期借入金+長期借入金+受取手形割引高))×100
借入金総額に対する現金・預金の比率です。経営が不調になると借換えが困難になるため、返済に備えてある程度の現金・預金を準備しておく必要があります。
9.借入金依存度
算式=(有利子負債÷(資産合計+受取手形割引高+受取手形裏書譲渡高))×100
有利子負債=短期借入金+長期借入金+受取手形割引高
自社の保有する資産のうちどれくらいの割合が借入金により賄われているかを示します。借入れは経営が順調なときは規模拡大の有効な手段でありますが、不調になると金利負担が収益を圧迫し、借換えも困難になります。借入金は長期的な見通しのもとに綿密な計画に従って行う必要があります。
10.売上高支払利息割引料率
算式=(支払利息割引料÷売上高)×100
売上高に対する借入金利息や受取手形割引料等の金融費用の比率を示します。数値は小さいほど良い指標です。金融費用は売上高の増減に関わらず発生する固定費であり、販売不振などにより売上が低下すると業績が厳しくなります。
1.売上高伸び率
算式=((売上高÷前期売上高)−1)×100
大きくなったな〜小さい頃は田舎の祖父のもとに帰る度に喜んでもらえたものです。
会社が大きくなっていく喜びは、経営者にとっては自分の息子が成長していく喜びにも似てるでしょう。
毎年、前年の経営の反省を行い売上を伸ばしていくよう経営分析を行いましょう。
2.利益伸び率
算式=((経常利益÷前期経常利益)−1)×100
売上高伸び率の解説にあるように大きくなってばかりで喜んではいけません。大きくなるにつれて、自分自身も成長していかなければなりません。そのためには自己研鑽を怠らず、無駄な経費は使わない、原価管理をしっかり行うといった成長に伴う対策も必要です。
3.総資本回転率増減
算式=(売上高÷資産合計)−(前期売上高÷前期資産合計)
総資産回転率の前期からの変化幅です。
数値が0より大きい場合は改善、0より小さい場合は悪化を意味します。
つまり当期は前期よりも経営を効率的に行えたかどうかを確認する指標であり、この数字が大きくなっていれば当期は優秀な経営が行えたと総括できることになります。
4.自己資本比率増減
算式=((資本合計÷資産合計)−(前期資本合計÷前期資産合計))
自己資本比率の前期からの変化幅。安全性の推移を測定することができます。
数値が0より大きい場合は改善、0より小さい場合は悪化を意味し、この数値は大きいほど良いといえます。





